第10回日本看護医療学会学術集会 ワークショップ3
Technical:正しい輸液技術 安全な末梢静脈血管確保のテクニック
長尾 美紀
1
1日本ベクトン・ディッキンソン株式会社
pp.56
発行日 2008年12月30日
Published Date 2008/12/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200112
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輸液療法行うには患者の血管を確保しカテーテルを留置することからはじまる。末梢静脈血管に針を穿刺し人間の生体にとって異物であるカテーテルを留置することは看護師が患者へ行う看護処置の中でも最も侵襲度が高い行為である。一度の血管穿刺において器材が血管壁を貫くことで血管壁内膜を損傷し、血小板が凝集する等の反応を示す。
平成14年厚生労働省から看護師等による静脈注射の実施に関する通達が出された。看護師による静脈注射は「診療の補助」の範疇であり、医師の指示のもと実施できることとなった。行政解釈変更以前も、看護師による静脈注射は院内における明確な基準が整備されていない中、病棟の先輩から習いうけた、あるいは見聞きした技術を用いて実施されてきた。看護師の静脈注射が認められた今、穿刺技術だけでなく穿刺を行うことによる血管侵襲、薬剤の性質がもたらす血管壁への影響など、輸液療法全般における知識の習得が必要である。
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