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資料
生後3〜4か月児の父親の父親役割受容状況に関連する要因─産後の家事・育児についての妊娠中からの夫婦間での調整の観点から
Factors Relating to Paternal Role Acceptance of Fathers of Three to Four Month-Old Babies: In Terms of Adjustments for After-birth Housework and Child-care during Pregnancy
中垣 明美
1
,
千葉 朝子
2
Akemi NAKAGAKI
1
,
Asako CHIBA
2
1名古屋市立大学看護学部/大学院看護学研究科
2日本赤十字豊田看護大学
1Nagoya City University School of Nursing/Graduate School of Nursing
2Japanese Red Cross Toyota College of Nursing
キーワード:
父親役割
,
家事
,
育児
,
出産満足
,
分娩準備教育
,
paternal role
,
housework
,
childcare
,
childbirth satisfaction
,
childbirth preparatory education
Keyword:
父親役割
,
家事
,
育児
,
出産満足
,
分娩準備教育
,
paternal role
,
housework
,
childcare
,
childbirth satisfaction
,
childbirth preparatory education
pp.35-42
発行日 2013年6月30日
Published Date 2013/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7009200085
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Ⅰ.緒 言
子どもの誕生は、夫婦にとって大きな出来事であり、夫婦の役割から親役割への葛藤と調整が必要となる。子どもの養育は多大な経済、時間、心身のエネルギーを必要とし、他の活動に費やす量を圧迫するといわれる(柏木,2003)。親役割は発達的な過程を通して獲得されるものであり、妊娠期はその準備段階と位置づけられる。その過程において父親は、妻の身体的変化を目のあたりにしたり、超音波検査で胎児の存在を確認したり、妻の腹部に触れ胎動を触知したりする体験を通して、子どもの存在を実感し、父親になることを現実的にとらえ、親になる準備を進める(石井ら,2008)。しかし父親はすでに妻が妊娠中に、自分が家族の「周辺人」になったように感じる。また父親は出産時には抑うつ的な気分も生じ、父親のストレスは、出産時6週間から8ヵ月ぐらいまで変わらずに持続するといわれる。父親が父親になることへの適応は、母親よりも意識の切り替えに困難を感じることが多いと考えられている(松田,1993)。
父親の父親役割受容は、父親自身のストレスの軽減だけでなく、産後の父親のサポートが母親の育児不安を低下させる(唐田,2008)ことからも重要である。しかし父親役割受容状況については、どのようなプロセスで受容が進むのか十分明らかにされておらず、その促進や関連要因についてもほとんど研究されていない。さらに父親と母親の親役割の違いについても、十分解明されているとはいえない(大野,2008)。
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