Japanese
English
【巻頭言】
組織会員の意義
Organizational Membership
中西 睦子
1
Mutsuko Nakanishi
1
1神戸市看護大学
pp.1
発行日 2001年3月30日
Published Date 2001/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.7008200384
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本学会の会員には、個人会員のほかに「組織会員」というカテゴリーがある。組織会員とは、読んで字のごとく、病院や大学等の組織単位の入会である。これはそう多くの学会にはみられない特徴であるが、ここから、ひとつの迷いが出てくる。災害が起きたとき、この学会が音頭をとって看護活動をするのだろうか? そうであれば、ウチにはウチの指揮系統があるから、そういう活動には協力しにくい。そう思うからかどうか、いま、組織会員の入会には、ためらいがみられる。
しかし、このためらいには、2つの誤解がありそうである。 1つは、災害看護“学”と災害看護“実践”との混同である。災害看護は一にも二にも実践であり、学会も同様だろうと考えるところに生ずる。もう1つは、このことから派生するが、災害看護学会は、つまるところ実践報告の場であり、それ以上でも以下でもない、という考え方である。その根底には、災害看護学というものが、はたして独自に成立するのかどうか、という漠たる疑問があるのであろう。 実際、災害救護に関する既存のシステムはすでに多々ある。看護職はただそのシステムにのっかって仕事をしていればよい、とする考え方である。
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