第50回 日本リハビリテーション医学会 学術集会 《特別企画》
記念すべき年1963年―日本リハビリテーション医学会創立をめぐって
上田 敏
1,2
1公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会
2日本リハビリテーション医学会
pp.791-794
発行日 2013年10月18日
Published Date 2013/10/18
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はじめに
50年前の1963(昭和38)年は,日本のリハビリテーション(以下,リハ)医学の誕生の年ともいうべき「記念すべき年」であった.この年にわが日本リハ医学会が創立された(9月)だけでなく,日本最初の理学療法士・作業療法士学校(国立療養所東京病院附属リハ学院)の開校(5月),さらに日本最初の大学病院におけるリハ診療部門(東大病院中央診療部運動療法室)の発足(7月)があった.臨床医学としてのリハ医学の「三位一体」をなす診療・教育・研究の3部門が同じ年に相次いで発足したのである.
次の年にオリンピック(とパラリンピック)を控え,新幹線と首都高速が急ピッチに建設されていたとはいえ,「豊かさ」などまだ実感できなかった時代に,どうしてこんなことが可能だったのであろうか.これら3者に直接関係していた者として,その秘密を探ってみたい.
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