連載 医療・介護に役立つアロマリハビリテーション・第2回
アロマが臨床現場に必要である理由
塩谷 美奈子
1,2
,
会津 圭崇
1,3
,
奥田 智乃
1,4
1日本アロマリハビリテーション研究会
2適寿リハビリテーション病院リハビリテーション部
3医療法人王子総合病院医療技術部リハビリテーション科
4S.A.Group株式会社スターズ訪問看護ステーション
pp.430-433
発行日 2017年5月15日
Published Date 2017/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200614
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わが国におけるアロマセラピーの位置づけ
日本のアロマセラピーは美容や癒しという使われ方が先に普及されたことにより,以前より一般的に「香り」「リラクゼーション」「癒し」として普及しています。その“癒し効果”は,研究でも実証されており,現代社会には欠かせないツールとなっています。しかし,現状では“癒し”以外の「治療」という認識はまだ乏しいようです。一般の方は,医療従事者のように患者さんの身体機能を理解できていないことがあるからではないでしょうか。
精油成分の呼吸や血液循環,嗅覚など吸収経路が明らかになり,身体に吸収され作用することで,いい香りを嗅いでただただ精神的にリラックスするだけではなく,香りによって身体がどのような反応を起こすか実証されてきています。しかし患者さんに呼吸器の問題や血液循環の問題がある場合,精油成分が全身に浸透しにくくなりアロマの効果を最大限引き出すことができていないかもしれません。
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