Japanese
English
特集 頸椎症の特殊な症候学
High cervicalの頸椎症
Symptoms Due to High Cervical Lesion
安藤 宗治
1
Muneharu ANDO
1
1和歌山労災病院整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Wakayama Rosai Hospital
キーワード:
上位頸椎病変(upper cervical lesion)
,
C3/4高位障害(C3-4 level lesion)
,
徴候(symptom)
Keyword:
上位頸椎病変(upper cervical lesion)
,
C3/4高位障害(C3-4 level lesion)
,
徴候(symptom)
pp.86-92
発行日 2017年2月25日
Published Date 2017/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200542
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はじめに
上位頸椎(本稿では,後頭骨-環椎移行部〜C3/4椎間高位とする)病変をきたす疾患は,腫瘍,頭蓋底嵌入症,Chiari奇形,環軸椎亜脱臼,椎間板ヘルニア,多発性硬化症など多岐にわたる.後頭骨-環椎移行部や環軸椎高位での病変では,特徴的な所見が乏しく,病変高位と脊髄障害の高位が一致しないことがあり,診断が困難であるとされている.また,C3/4椎間高位での脊髄症の場合には,その高位における後索障害や髄節性の灰白質障害,下位の頸髄髄節障害によって特異的な神経症状を呈することが報告されている22).
本稿では,後頭骨-環椎移行部,環軸椎高位病変とC3/4高位病変における神経症状,徴候について述べる.
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