Japanese
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特集 転移性脊椎腫瘍の包括的治療
肺がん転移性脊椎腫瘍に対する治療戦略
Strategy for Spinal Metastasis of Lung Cancer
大島 和也
1
,
王谷 英達
1
,
濱田 健一郎
1
,
外堀 司
1
,
城山 晋
1
,
荒木 信人
1
Kazuya OSHIMA
1
,
Hidetatsu OUTANI
1
,
Kenichiro HAMADA
1
,
Tsukasa SOTOBORI
1
,
Susumu JOYAMA
1
,
Nobuhito ARAKI
1
1大阪府立病院機構大阪府立成人病センター整形外科(骨軟部腫瘍科)
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Medical Center for Cancer and Cardiovascular Diseases
キーワード:
転移性脊椎腫瘍(spinal metastasis)
,
肺がん(lung cancer)
,
分子標的治療薬(molecular targeted therapy)
Keyword:
転移性脊椎腫瘍(spinal metastasis)
,
肺がん(lung cancer)
,
分子標的治療薬(molecular targeted therapy)
pp.1029-1037
発行日 2015年12月25日
Published Date 2015/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002200263
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はじめに
転移性脊椎腫瘍に対する治療戦略は日進月歩である.脊椎転移に対する治療は世界中で行われているが,エビデンスをもとにした治療は,富田スコア,徳橋スコア,片桐スコアに代表されるごとく,日本が世界をリードしてきたといっても過言ではない.その中で,がん治療において分子標的治療薬の登場という大きな変革が起こり,がんの経過,骨転移の仕方にも変化が現れ,生命予後や生活スタイルが多様化した.必然的に,骨転移,とりわけ脊椎転移において,がんの原発巣に応じた治療戦略が求められる時代となった.特に,肺がん治療における分子標的治療薬の役割は多大なるものがあり,本稿では肺がん脊椎転移に対する治療戦略について概説する.
肺がん脊椎転移を攻略するには,まず肺がんを知らなければならない.中でも,脊椎転移をきたした「進行肺がん」を知る必要がある.
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