出会いから学び成長し続けること—内部障害にかかわるきっかけをくれた患者さん

　作業療法士としての道を歩みはじめ，気がつけば臨床経験も20年近くになった．これまで，主に呼吸，循環，がんといった内部障害に対する作業療法に従事してきた．内部障害に対する関心をもち，作業療法士としての役割を模索しつつ日々行動を続けられているのは，何よりも患者さんとの出会いが大きな原動力となっている．患者さんとの出会いを通じ，多くの貴重な経験をさせていただき，そこから学びを得て，作業療法士として，そして一個人として成長する機会を得てきた．これらの経験は，私にとってかけがえのない財産である．私事で恐縮ではあるが，内部障害にかかわるきっかけとなった患者さんとの出会いを振り返りたい．