保健活動—心に残るこの1例 
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    Uさんとの出会い
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                村井 千賀
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1石川県小松保健所
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.507
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1993年7月15日
                  Published Date 1993/7/15
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401900848
                
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私が,Uさんと出会ったのは,県保健所へ勤務して間もなくのことだった.当時21市町村と4保健所を担当し,訪問活動の中で1人の対象者に継続的な関わりを持つことが困難であり,ADLの自立に対する1度の指導で,果たして効果的な支援が可能であろうかなど,葛藤があった.
その頃,市保健婦より,若年にもかかわらず,寝たきりになっている人の自立援助方法について相談があり,同行訪問することになった.訪問対象者のUさんは49歳の男性で,頸髄損傷であった.Uさんは仲間に胴上げをされた後,地面に落下し県立T病院にて,約2年間の入院生活を送った.入院期間中,訓練には熱心ではなく,臥床傾向が強く,退院時には,座位保持は20分ほどでめまいを訴え持続困難な状態にあり,ADLは食事のみが一応自立している状況だった.このため病院のリハスタッフからは,移乗動作など車椅子生活の自立は困難だろうとのことだった.
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