--------------------
編集後記
万代 恭嗣
pp.118
発行日 2004年2月15日
Published Date 2004/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900476
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
医療事故が新聞報道されない日はないと言ってよいほど,その手の記事が目につく.よく読めばごく最近に起こった事故ばかりでなく,数年前のそれも含まれているのであるから,報道ほどには起きてはいないことに気づく向きも多いであろう.事後の対応が不十分であったり,適切になされていなかったりすることが患者側の怒りを買って増幅していることは事実であるにしても,新聞の見出しは否が応でも目だつことを考えれば,一般には日常茶飯事と映っても仕方のない風潮である.
このような風潮を目の当たりにすれば,内視鏡外科を専門とするものにとっては,ともするとなぜここまで指弾を受けなければならないのかとの思いとともに,やるせない気持ちも湧いてこよう.もちろん,「医師は医療行為によって患者に害を与えることがあってはならない」とのヒポクラテスの誓いは,患者が命を引き換えにした場合のみならず,医師としてつねに銘ずべき警句であることには間違いはない.
Copyright © 2004, JAPAN SOCIETY FOR ENDOSCOPIC SURGERY All rights reserved.