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編集後記
万代 恭嗣
pp.296
発行日 2002年6月15日
Published Date 2002/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900329
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本号は,編集委員会の査読を経て採用された投稿論文でほとんどが構成されている.本誌は,日本内視鏡外科学会の機関誌であることは,今更断るまでもない.ただし,一般の学会機関誌とは,その構成は趣を異にしており,それは毎号特集記事を組んでいる点にある.
創刊号の雑誌名は「JSES」(ジェイセス)であり,日本語の副題として「内視鏡外科」の文字が添えられていた.1996年2月のことである.出月編集主幹の創刊の辞にもあるように,内視鏡外科は従来の手術の概念を超えた新しい手術方法であり,この新しい分野を対象とするにふさわしい,オープンな,新しい型の学会誌を目指して刊行された.そのため,学会員のみならず非会員の医師や内視鏡外科に興味を持つ医療関係者をも対象とした内容とするべく考えられた構成であった.もちろん,学会として発展途上であることも鑑み,揺藍期の学会誌のボリュームを満たす意味もあった.しかし,現在の会員数は4,000名超と,本誌創刊時の会員数の倍を数える学会にまで成長した,同時にこの間,本邦における内視鏡外科は着実に発展を遂げてきている.初めは良性疾患を対象とした内視鏡外科手術は,いずれの分野においても悪性疾患をも対象としており,いまでは少なくとも郭清手技の達成度を開腹術と争うレベルにまで成長してきた.
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