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編集後記
堤 治
pp.556
発行日 2003年12月15日
Published Date 2003/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426900463
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第8巻6号をお届けします.お陰様で本誌には多数の投稿原稿をいただいております.編集委員会ではあらかじめ3名の委員によって査読を行い,委員会で検討のうえ採否を決めています.一部あるいは相当部分を修正いただくこともあります.論文をよりよいものにするため,再修正をお願いすることもあります,この作業は真剣に行われ,編集員一同,雑誌のレベルアップにつなげようと努力しているつもりです.本号はその選びぬかれた投稿論文を集めたものです.「原著」,「症例報告」,「手術手技」,「私の工夫」のいずれも臨床に即したものが多く,内視鏡下手術の技術向上やひいては健全な普及にも役立つものと期待しております.
内視鏡下手術は低侵襲性や有用性が広く国民に理解され,様々な外科領域で普及しつつあります.医療に関して様々な問題がメディアでも取り上げられているなかで,内視鏡下手術が患者の不利益に終わった事件の報道も少なくありません.それらの事例のなかには内視鏡下手術の安全性について疑問を生み,内視鏡の健全な普及を妨げかねないものもあります.内視鏡下手術には周辺機器の理解,高度な技術が要求されており,教育やトレーニングの必要性はより高いものです,患者さんへのインフォームドコンセントもより重要で,各領域で一定のレベルの基準を設定し,さらに技術を高めていく必要がありましょう.それに際して,学会や学会誌の果たすべき役割はますます大きくなると思われます.
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