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4年前に『日本内視鏡外科学会雑誌』の編集委員にさせていただいた.その頃と比べると編集会議も大きく様変わりしてきた.4年前は医学書院に編集委員全員が集まって編集会議を開催していた.遠方の先生方は会議時間よりも,移動時間のほうが長くなってしまっていたため,1年ほど前からWebで参加と変化していた.現在,コロナウイルス感染拡大の状況下であり,全員がWebでの参加になっている.査読するデータはすべて紙ベースで郵送されてきていたが,これも2年前からはPDFファイルの形式でe-mailで送られてくるようになった.パソコンがあればいつでも査読できるので便利である.2019年1月号から電子版のみとなったが,写真はカラーとなり見やすくなった.いち個人読者としては電子化になって良かったことのほうが多いが,冊子が送られてくることで新刊が出たことに気づき,パラパラ眺めていたので,その点はデメリットである.新刊が出たことを知らせる会員メールから,ポチッとして電子版を眺めることができればさらに便利になるのにと思っている.この点は上申したい.このように編集会議も変化し,あの赤い雑誌が送られてこなくなってそろそろ2年である.『日本内視鏡外科学会雑誌』の表紙は赤であることを知らない会員の先生が出てくるのかもしれない.編集会議の形態は変われど,「読者にとって有意義な情報であるか」の査読基準は変わることなく審査しております.
本誌の原稿様式は,原著,総説,症例報告,手術手技,私の工夫,短報の6つのカテゴリーに分けられています.送られてくる原稿はほとんどが「症例報告」ですが,これは重要なことだと思っています.医学の進歩は「症例報告」からです.症例の現象を正確に記述し,報告することは非常に重要です.手術内容を正確に記述することで,手術をより深く理解することができ,「手術手技」や「私の工夫」につながると思います.また,症例報告は仮説の形成に不可欠です.その仮説を証明することができれば,「原著」になります.
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