--------------------
編集後記
池田 徳彦
pp.154
発行日 2011年2月15日
Published Date 2011/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426100607
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
本誌への投稿は圧倒的に消化器領域が多く,呼吸器を専門とする身には若干肩身が狭く感じられることもある.肺は骨性胸郭に囲まれ,大血管と連結しているなど,他領域と比較して内視鏡手術を行い難い要素があるとも思われる.しかし日本胸部外科学会の学術調査結果によれば1997年の本邦における肺癌手術のうち胸腔鏡下手術の占める割合は7%であったが,2007年には46%へと急速に増加し,着実に日常臨床として定着している.
つい最近,米国のNational Lung Screening Trial(NLST)の結果の要旨がプレスリリースされ,肺癌に対するCT検診は従来のX線検診と比較して20%の死亡抑制効果があることが報告された.これは55~74歳の喫煙指数600を超える5万人規模の集団を無作為にCT検診とX線検診に割り付け,前向き比較試験を行ったものである.
Copyright © 2011, JAPAN SOCIETY FOR ENDOSCOPIC SURGERY All rights reserved.