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編集後記
山本 学
pp.842
発行日 2010年12月15日
Published Date 2010/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.4426100577
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本年から本誌編集委員を拝命し,初めて編集後記を執筆させていただくことになりました.現編集委員はもちろん,歴代の諸先生方はすべて名実共にリーダーばかりであり,私ごときが名を連ねてよいものかどうか,いまだに疑問を残しつつ任務をこなしております.
実際の仕事としては,第一に投稿していただいた論文を査読し,その内容や記述の是非を検討することです.私も国内外の雑誌に論文を投稿してまいりましたが,常に気を付けているのは論文の「起承転結」と読みやすさです.実際に本誌の投稿論文を拝見しますと,この2点が必ずしも守られていないことに気付きます.読んでいて「あれ?」と思って読み返したり,最後に唐突な結論が書かれていたりしますと,内容そのものの焦点がぼやけてしまうことさえあります.皆様それぞれ臨床の場において素晴らしい理念と業績をお持ちになっておられるのですが,論文を書くにはまた少し違った能力を発揮しなければなりません.読んでいてなる程と感心したり,一気に読み終えることができた文章は,きっと前述した2点がうまく調和したものなのだと思います.もしそのような論文に出会うことがありましたら,是非模倣してみて下さい.せっかくの素晴らしい業績が,表現法の問題で不採用になるのは編集委員として大変心苦しいものですから…(もちろんその根本には,残念ながら限られた誌面である,という事実もございます).掲載に至るためには,論点のポイントがぶれず,説得力のある文章が必要です.
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