特集 腫瘍
3.抗がん治療後のフォローアップ①—治療がひと段落した「がんサバイバー」の身体症状と社会生活
河知 あすか
1
,
清水 千佳子
1
Asuka KAWACHI
1
,
Chikako SHIMIZU
1
1国立がん研究センター中央病院 乳腺腫瘍内科
pp.483-489
発行日 2016年9月1日
Published Date 2016/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900094
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がん診療における診断技術・治療技術の進歩とともに,がんになっても根治する,がんになっても長期生存が得られる時代になってきた。最近では10年生存率が注目されるようにもなり,日本でも「がんサバイバー」や「がんサバイバーシップ」という言葉を耳にする機会が増えてきた。
本稿では,一般内科診療で遭遇する,病状が落ち着いており,がん治療がひと段落した,再発の所見がないがんサバイバーの社会生活において考慮すべき点について解説する。また,がんサバイバーシップにおける,二次がんや健康行動の変容などの医学的問題,心的外傷後ストレスなどの心理社会的問題,就労,就学などの社会的問題について取り上げる。
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