特集 他科の知識1
皮膚科の知識
3.内科疾患に伴う皮膚病変—注目すべき臨床的特徴と診察時のポイント
山本 俊幸
1
Toshiyuki YAMAMOTO
1
1福島県立医科大学医学部 皮膚科学講座
pp.733-739
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3103900063
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内科的疾患に伴う皮膚症状は非常に多い。こうした皮膚症状はデルマドロームとよばれ,広義には内臓病変と関係するものを幅広く含むが,狭義には,内臓病変との結び付きが一見低いもので,実は内臓病変を反映するものを指す。皮膚症状からその背景にある予期しない内臓病変を見抜くことは,皮膚科医にとって腕の見せどころであり,皮膚科医ならではの眼力を要するが,ホスピタリストにとっては容易とは言い難いであろう。
そこで本稿では,糖尿病などの代謝性疾患や内分泌疾患,消化器疾患,腎疾患,肝疾患に伴う代表的な皮膚症状について,臨床的特徴や診察時のポイントに絞って解説する。また,内臓悪性腫瘍に伴う皮膚病変のほか,頻度は低いものの重要な皮膚病変についても取り上げる*1。
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