特集 輸液・ボリューム管理
Part 1 総論
回答3:積極的に輸液する
幸部 吉郎
1
,
中田 孝明
1
Yoshiro KOBE
1
,
Taka-Aki NAKADA
1
1千葉大学医学部附属病院 救急科・集中治療部
pp.335-337
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3102200387
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提示された症例は,市中肺炎から敗血症性ショックになってICUに入室した高齢男性である。来院時には呼吸不全も合併しており,すでに気管挿管,人工呼吸器管理が開始されている。敗血症性ショックに対して輸液負荷,昇圧薬投与を3時間行うも血行動態は不安定で無尿となり,肺水腫による呼吸不全も増悪している。バランスとしてはICU入室後3時間までで+約2500mLの状態である。このような患者に対して,どのような方針で治療,特に輸液,循環管理を行っていくか,が本稿のテーマである。
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