diary
香川県さぬき市
佐野 愛
1
1さぬき市民病院 麻酔科
pp.79
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101202163
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当院は香川県東部のさぬき市にあり,県庁所在地の高松市中心部から車で約40分,病院の周りは田畑が広がる静かな田舎町です。2002年に5町が合併してできたさぬき市は,北は穏やかな瀬戸内海に面し南は讃岐山脈に守られ,気候にも大変恵まれています。県外出身の筆者は,自然災害がとても少なく人も穏やかで暮らしやすいこの地を,桃源郷のようだと思っています。人口は約4万7千人,高齢化率は34%と,ほかの地方市町村の例にもれず高齢化の道をたどっています。しかし現役で農業をされていたり,忙しい若い家族に代わって家事を担っていたりする元気な高齢者もたくさんいます。
2011年に完成した新病院の手術室は4室あり,外科,整形外科,泌尿器科,耳鼻咽喉科,産婦人科,眼科,脳神経外科の症例を,筆者と週に2回香川大学から応援で来てくれる医師とで運営しています。手術室スタッフは少人数ですが,とても明るく元気で,患者さんへの配慮のみならず執刀医や麻酔科医にもいつも細やかな気配りをしてくれる心強い存在です。症例は高齢者の骨折手術や脊椎固定術,鼠径ヘルニア手術から腹腔鏡下悪性腫瘍手術まで幅広くあり,泌尿器科の検査や処置の静脈麻酔も麻酔科が担当しています。高齢患者が多いため,麻酔科としてできる術後の早期回復とせん妄対策を考え日々精進していますが,まだ道半ばです。
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