特別寄稿
青柳卓雄博士のご逝去を悼む—自らを実験台にした鬼気迫る研究者魂
宮坂 勝之
1,2
1和洋学園
2聖路加国際大学
pp.569
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201683
- 有料閲覧
- 文献概要
- 参考文献
- サイト内被引用
パルスオキシメータの発明者である青柳卓雄博士(日本光電工業 青柳研究室室長)が,2020年4月18日にご逝去されました。怜悧な84歳であり,数か月前にパルスオキシメータの理論の確立と実証,そして精度の向上への不撓の決意を伺ったばかりの私は惜別の念に堪えません。麻酔科での応用から,日常生活の安全にまで及ぶその発明の恩恵は,人類の歴史に残る偉大な業績です。
患者モニター機器の開発にかかわる医療者や科学者の国際団体であり,IEEE*1 Medal for Innovations in Healthcare Technologyの受賞(2015年)に大きな役割を果たしたIAMPOV*2の関係者から,一斉にノーベル賞目前であった青柳博士の逝去を残念がる声が寄せられ,博士が世界に与えた貢献の大きさが偲ばれます*3。
Copyright © 2020, MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD. All rights reserved.