徹底分析シリーズ 補助循環
巻頭言
吉谷 健司
1
1国立循環器病研究センター 麻酔科
pp.865
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201464
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- 文献概要
補助循環というと,重要性は理解しているが,ややとっつきにくいと感じている麻酔科医が多いのではなかろうか。補助循環を装着している患者に遭遇する機会はそれほど多くはないであろう。しかし,循環,呼吸管理を専門とする麻酔科医として,補助循環は避けて通ることができないものの一つである。
補助循環と一口にいっても,大動脈内バルーンパンピング(IABP),経皮的心肺補助装置(PCPS),左心補助装置(LVAD),IMPELLA®など,種類は多岐にわたる。それぞれに特徴があり,それらを理解したうえで循環管理を行う必要がある。
本徹底分析では,総論として補助循環を概観し,そのうえで個々の補助循環装置の特性,利点,欠点について心臓麻酔を専門とするエキスパートに執筆をお願いした。さらに,具体的にどういった症例でどのように補助循環を用いるのかについて,心臓移植のエキスパートである心臓外科医および周産期心筋症の専門家にも寄稿していただいた。
本特集を通読することで苦手意識を解消していただき,補助循環の基礎から実践までの知識を,明日からの臨床に役立てていただければ幸いである。
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