異職交流インタビュー
「行く」「行かない」を越えて
佐藤 聖子
1
,
末盛 泰彦
2
1国境なき医師団 登録麻酔科医
2福岡リハビリテーション病院 麻酔科
pp.241-245
発行日 2018年3月1日
Published Date 2018/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101201066
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物語としての海外医療支援は,いつも魅力的だ。戦場・難民などのキーワードは訴求力も強く,聞いていて昂揚感さえ覚える。しかし,医療者自身の安全や提供する医療の質など,その物語の責任はどう担保されているのだろう。今回は,国境なき医師団Médecins Sans Frontières(MSF)の登録麻酔科医に,海外支援の現状と麻酔科医がそこで活躍する可能性について伺う。MSFは1971年にフランスで誕生した民間の医療援助団体で,積極的なメディア展開のほか,近年は学会会場でのアピールを通してご存知の読者も多いだろう。自身で考えてみると,年齢,体力,職場・家庭事情,その他もろもろ,その物語に飛び込むには思い留まる要因のほうが今や増え過ぎている。今回のインタビュアーとして,そんな私的事情もMSFに隠さず伝えたところ,快く受け入れていただいた。ならば「行かない派」を勝手に代表して,遠慮なく質問をぶつけてみるとしよう。
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