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pp.794-797
発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101200649
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Anesthesiology
Editorial:
Flood P, Clark JD. Molecular interaction between stress and pain. Anesthesiology 2016;124:994-5.
Article:
Ciszek BP, O'Buckley SC, Nackley AG. Persistent catechol-O-methyltransferase-dependent pain is initiated by peripheral β-adrenergic receptors. Anesthesiology 2016;124:1122-35.
■ストレスと痛み
ストレスと痛みには密接な関係がある。痛みはストレスフルであるし,ストレスは痛みを伴う。不安症や,心的外傷後ストレス障害患者は,関節症,線維筋痛症,腰痛などの慢性痛をもつことが多い。ストレスと痛みを結びつけるものの一つとして,βアドレナリン受容体が考えられている。ストレス反応はカテコールアミンやコルチコステロイドの分泌増加を起こす。これらの反応は日常的に起きているが,ストレスが加わった際には,その頻度も程度も増加する。長期間続く慢性ストレス状態では,血漿アドレナリン濃度が上昇していることが報告されている。また,関節症や腰痛患者では,末梢におけるカテコールアミンシグナリングに乱れが生じていることも報告されている。
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