徹底分析シリーズ 正しく使おう 筋弛緩薬
妊婦における筋弛緩薬の使用法―Old drugs never die, but fade away
角倉 弘行
1
Hiroyuki SUMIKURA
1
1国立成育医療研究センター 手術・集中治療部
pp.866-869
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101916
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妊娠中は筋弛緩薬に対する感受性が亢進しており1),妊婦に対して筋弛緩薬を使用する際には特別な配慮が求められる。帝王切開を全身麻酔で管理すると,導入時に脱分極性筋弛緩薬を用い,術中に非脱分極性筋弛緩薬を追加し,抜管時には拮抗薬を投与するなど,妊婦に対する正しい筋弛緩薬の使用法を学習することができる。しかし,帝王切開で全身麻酔を選択する機会が減少するとともに,このような学習の機会は奪われつつある。さらに最近では,ロクロニウムとスガマデクスの登場により,妊婦に対する筋弛緩薬の使用法自体が変わりつつある。
本稿では,妊婦に対する筋弛緩薬の使用法について,歴史的な変遷を踏まえながら考察する。
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