徹底分析シリーズ 正しく使おう 筋弛緩薬
巻頭言
鈴木 孝浩
1
1日本大学医学部 麻酔科学系麻酔科学分野
pp.833
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101909
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- 文献概要
スガマデクスが使用されるようになり,ロクロニウムの,麻酔導入時,維持期の使用法に変化が出てきた。さらに,それに伴って,筋弛緩モニターやロクロニウムの効果部位濃度を推定するシミュレータの使用率も増加してきている。スガマデクス発売当初は,安易な筋弛緩とその拮抗を危惧する声も聞かれたが,現段階では,適切な筋弛緩維持と筋弛緩の至適回復に関する麻酔科医の意識は,むしろ高まったように思える。
そこで,麻酔導入時および維持期のロクロニウムの適切な使用法とモニタリング,スガマデクスを用いた筋弛緩回復の評価と注意点,両薬の副作用について再確認する。さらに一歩踏み込み,特殊な状況下での管理,例えばロクロニウムへの感受性の高い神経筋疾患患者や,筋弛緩効果の変化に留意が必要な小児や妊婦,筋弛緩薬による合併症への配慮が必要となるICU重症患者での適切な筋弛緩マネジメントや注意点についても情報提供する。
本特集が,適切な筋弛緩を考えるきっかけとなれば幸いである。
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