徹底分析シリーズ デスフルラン1
高齢者の長時間麻酔―セボフルランと比較して,覚醒時間のばらつきが小さい点が特徴的
寺島 良幸
1
,
山内 浩揮
1
,
三浦 政直
1
Yoshiyuki TERASHIMA
1
,
Hiroki YAMAUCHI
1
,
Masanao MIURA
1
1刈谷豊田総合病院 麻酔・救急集中治療部
pp.34-37
発行日 2013年1月1日
Published Date 2013/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101723
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当院での全身麻酔方法の基本は,バランス麻酔である。鎮痛作用,鎮静作用,筋弛緩作用を得るために,適切な薬物(レミフェンタニル,フェンタニル,プロポフォール,吸入麻酔薬など)と神経ブロック(硬膜外ブロック,末梢神経ブロックなど)を組み合わせて,最適な麻酔方法を選択している。
2011年,デスフルランが発売され,当院での吸入麻酔薬の選択肢は二つになった。デスフルランの血液/ガス分配係数は0.45ときわめて小さく,すみやかな覚醒が期待されるため,高齢者や長時間麻酔に,この新しい吸入麻酔薬を用いたバランス麻酔の施行を始めて1年が経過した。本稿では,実際の使用経験から,デスフルランの利点,欠点,使用に際する注意点などを,セボフルランと対比させながら紹介する。
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