連載 院内急変対応システムRapid Response System(RRS)とは何か?
RRSの構成メンバーとトレーニング方法について
児玉 貴光
1
KODAMA, Takamitsu
1
1聖マリアンナ医科大学 救急医学
pp.304-309
発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101180
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59歳の女性。既往にコントロール不良の2型糖尿病がある。尿路感染症のために代謝内科に入院中であった。ある日の深夜,酸素飽和度と血圧低下のために主治医がコールされた。酸素投与や輸液負荷による治療がなされたが,ショック状態に陥り,意識レベルがGCS:E1V2M4(開眼せず,理解不明な声を発し,四肢屈曲反応で逃避反射が見られる)に低下した。主治医は気管挿管や昇圧薬の準備,他の病棟担当医・当直医の応援要請などの指示を看護師に出してはいるが,1名しかいない看護師は,気管挿管の準備・介助で精一杯であった。
やっとのこと,応援要請を受けた担当医の1人がRapid Response System(RRS)を起動して,Medical Emergency Team(MET)が応援に駆けつけ,患者は無事に救命された。
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