徹底分析シリーズ 麻酔薬の二面性に迫る!
静脈麻酔薬の神経保護作用:脳虚血による影響をいかに減じるか
森本 康裕
1
,
原田 郁
1
MORIMOTO, Yasuhiro
1
,
HARADA, Kaori
1
1宇部興産中央病院 麻酔科
pp.1168-1171
発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101101089
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麻酔薬の神経保護作用という場合は,中枢神経,特に脳虚血に対する保護作用を指す場合が多い。
脳は代謝が高い臓器であり,しかもエネルギー源の貯蔵が少ないことから,血流の障害や低酸素により,容易にその機能は停止する。一般に常温で6分間循環が完全に停止すると,循環が再開しても神経傷害が残ることが多い。傷害を軽減するため各種の神経保護が試みられており,静脈麻酔薬の使用もその一つである。
本稿では静脈麻酔薬を用いた全身麻酔中の中枢神経,特に脳保護療法の可能性について述べる。
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