徹底分析シリーズ スガマデクス(臨床編)
ここが肝腎!? 特殊な状況や疾患への使用方法
前島 亨一郎
1
,
中塚 秀輝
1
Kyoichiro MAESHIMA
1
,
Hideki NAKATSUKA
1
1川崎医科大学附属病院 麻酔・集中治療科
pp.330-334
発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100904
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前号の基礎編を含め,ここまでの項で,スガマデクスがいかに従来の筋弛緩拮抗薬の概念を塗り替える素晴らしい薬であるかがよくおわかりいただけたことと思う。ただ,それがすべての患者に当てはまるものなのだろうか?筋弛緩薬を含む多くの薬物は,代謝および排泄において肝臓,腎臓が大きな役割を担うが,肝腎機能に異常がある場合でもスガマデクスは使用可能なのか?また,低体温時あるいは神経筋疾患合併症例などでは,生体の筋弛緩薬に対する感受性などが変化するが,その場合はどうか?さらに,小児・新生児や妊婦・胎児・授乳婦にも安全に使用しうるのか?
本稿では,以上に述べたような特殊な状況下でのスガマデクスの使用法について述べる。
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