徹底分析シリーズ 意識下挿管
巻頭言
大島 正行
1
1順天堂大学医学部 麻酔科学・ペインクリニック講座
pp.107
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100206
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- 文献概要
全身麻酔における気管挿管は苦痛を伴うため,鎮静薬,麻酔薬投与により無意識下(麻酔下)に行うことが多い。しかし,気道管理に問題がある場合には,安全に気道を確保するために自発呼吸を維持して,あえて意識下に挿管する方法を選択する。これを意識下挿管と呼び,盲目的経鼻気管挿管,意識下経口挿管,内視鏡による挿管が含まれる。実際の臨床で意識下挿管を選択することはまれではなく,麻酔科医にとって必須のテクニックである。
本徹底分析では,意識下挿管の適応,意識下挿管に有用な神経ブロック,意識下挿管に有用な鎮静方法,気管支ファイバースコープを用いた挿管,直視下の経口挿管,盲目的経鼻気管挿管,直視下経口挿管のコツとポイント,ラリンジアルマスクによる意識下挿管をそれぞれのエキスパートに解説していただいた。文字だけでは伝わりにくい点は,多くの写真・シェーマが,その理解を助けている。本特集が,読者の臨床上に有用であることを期待する。
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