寄書
人間の眼についての光学的考察(続)
伊藤 礼子
pp.291-292
発行日 1958年8月15日
Published Date 1958/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425906031
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前書
前回に実験8,9で,水晶体の色収差のことを少し書いたが,現在それについては,まだ認められていないということなので,詳しい実験の報告と,実験6についての式をつけ加えたい。尚今迄の私の実験が,ある人には,そうは見えないといわれるかも知れない。それは非常に熟練を要する観察で,落ついてしなければ見逃してしまう。実際私も月がいくつも見えることに気がついたのは,20年程前のことであるが,その頃実験2のパターンや色収差等もそう思つて見れば,みとめられたにちがいないと思うが気がつかなかつた。従つて観察の個人差が著しいと思うので,任意の眼について,これらの実験が誰にでも確認出来る方法を見つけ出す必要があると思われる。色々御意見,御指導を頂きたく思う。
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