Japanese
English
論述
界面活性剤の生体膜におよぼす作用
Effects of the various surface active agents on the biological membrane
後藤 昌義
1
,
和佐野 忠
1
,
緒方 道彦
1
Masayosi GOTO
1
,
Tadasi WASANO
1
,
Mitihiko OGATA
1
1九州大学医学部生理学教室
1Department of physiology, Faculty of Medicine,Kyusyu University
pp.67-77
発行日 1955年10月15日
Published Date 1955/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905851
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Ⅰ.いとぐち
熱力学の立場からするとあらゆる系は均一なものと不均一なものに区別できる。いうまでもなく界面によつて分離された相があるかないかということである。生体のように沢山の界面をもつ不均一系では化学反応は多く界面において起ることが当然に予想される。そこに界面現象の重大な役割がある。
他方また生体の物的構成の基礎をなす膠質は典型的な不均一系の分散を示すものであつて,これらを研究する膠質学は膠質微粒子の界面の学問であるといつても過言ではあるまい。かくして生体における界面現象は化学反応の立場のみならず膠質といつた立場からも軽視することはできない。
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