Japanese
English
特集 細胞骨格異常
胆汁排泄障害と肝細胞細胞骨格
The relationship between bile secretory dysfunction and cytoskeleton in hepatocytes
宮崎 招久
1
,
浪久 利彦
1
,
渡辺 純夫
1
,
保浦 真一
1
,
広瀬 美代子
1
Akihisa Miyazaki
1
,
Toshihiko Namihisa
1
,
Sumio Watanabe
1
,
Shinichi Yasuura
1
,
Miyoko Hirose
1
1順天堂大学医学部消化器内科
pp.197-201
発行日 1989年6月15日
Published Date 1989/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425905264
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細胞骨格(サイトスケレトン)は細胞の形態保持のみでなく,運動や分裂,物質の分泌や移送などにも重要な役割を果たしている1)。肝細胞においてもマイクロフィラメント(アクチンフィラメント),中間径フィラメント,微小管などの線維性構造を示す細胞骨格がみられ,とくにマイクロフィラメントは毛細胆管周囲に豊富に認められ,その意義についても詳細な観察がなされている2)。筋細胞においてはその収縮にアクチンとミオシンの関連が重要な役割を果たしているが,最近われわれは肝細胞において肝細胞に特異的なミオシンがアクチンとほぼ同じ部位に分布することを明らかにし,アクチン・ミオシン系が細胞骨格に関連して胆汁分泌に重要な意義を有する成績をえた3)。本稿ではわれわれの研究を中心として最近の文献学的考察も加えて胆汁排泄障害と肝細胞細胞骨格について概説した。
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