コミニケーション
科研費とゲラント/カルモデュリンの調製法
長友 孝文
1
1新潟薬科大学・薬理
pp.339-342
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903556
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文部省科学研究費(科研費)と米国のグラントは研究費を研究者に与える点に於いて類似しており,筆者はすでに数回にわたり米国のグラントの種類,決定方法などについて報告した1〜5)。米国の大学で研究に従事し,グラントシステムの厳しさを肌で感じているうちに,グラントシステムでは大学研究者のみが努力しているのではなく,グラントを決定しfundする当事者(日本では文部省の官僚)も公正にしかも科学の進歩に寄与でき得る研究を模索している姿に触れた。米国のグラントの応募—審査過程については既に述べた1〜3)ので,今回は科研費とグラントのいくつかの相違点につき報告したい。
日本学術振興会(学振)各種事業の審査方法も科研費と共通点を持ち合わせているので,学振の審査方法についてもこれから述べる改革点が重要視されなければならないと考える。すでに1979年,薬学の研究者によってこれら科研費の審査方法については問題点が提起されている6)。そこで,既に述べられた内容と多少重複するが,私なりに問題を提起してみたい。
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