コミニケーション
生理研研究会「チャンネルの概念と実体」(7月30・31日)
寺川 進
1
,
久木田 文夫
1
1生理研
pp.551-552
発行日 1981年12月15日
Published Date 1981/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903511
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生理学研究所では,予算の一部をさいて,「生理研研研会」を開催している。所外の研究者が企画して応募してきた計画の中から,年間10余が選ばれるのだが,いわゆる班会議とちがうところは,研究費のために集まるのではなく,純粋に情報交換のために集まる点にあろうか。今回は,電総研の松本元氏がオーガナイザーとなり,興奮性チャンネルをテーマに,比較的若い研究者の会が開かれた。集会はわずか1日半であったが,夜も遅くまで熱心な話し合いがもたれ,国内研究者の交流の場としての生理研のひとつの機能は十分に発揮されていたように思われた。
テーマは,最近の興奮性研究のトピックを反映して大体次の4つに分けられた。①チャンネルに対する生化学的なアプローチ,②ゲート電流や単一チャンネル電流のような最新の電気生理学的手法を用いたもの,③オーソドックスな方法ではあるが,Na, K, Ca各チャンネルの特性をより詳しく調べたもの,④細胞生物学的手法をとり入れ,細胞質と興奮膜の関係を明らかにしようとしたもの,などである。
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