コミニケーション
チャンネル前駆体/第5回「脳の統御機能」シンポジウムより—新しい受容伝達系に関する西塚泰美教授の講演
M. F.
pp.198-199
発行日 1981年4月15日
Published Date 1981/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425903463
- 有料閲覧
- 文献概要
両生類膀胱上皮顆粒細胞のluminal membraneの水透過性がADH刺激によって上昇することが知られていた(Civan, DiBona:J. Memb. Biol. 19:195, 1974)。またADH刺激によってluminal membraneに顆粒群(clustered particles)が現われ,水透過性と関係があると考えられた(Chevalier et al.:Cell Tiss. Res. 152:129, 1974)。これらの顆粒は数列の線状に配列し,1群の平均面積は約10-2μm2である(Kochadorian et al.:J. Memb. Biol. 30:381, 1977)。これらと形態学的に酷似した顆粒が細胞膜(のP面)だけでなく細胞内の管状の膜構造にもみられ,細胞膜への補給源ではないかと考えられた(Humbert et al.:Experientia 33:1364, 1977)。事実これらの膜構造体がADH刺激によって細胞膜と融合する像がとらえられた(Muller et al.:J. Cell Biol. 85:83, 1980)。細胞膜上の顆粒の増加はADH刺激後3分で始まり30分で最高に達し,ADH除去後5分で激減する(Kochadorian et al.:Am. J. Physiol. 234:F461, 1978)。
Copyright © 1981, THE ICHIRO KANEHARA FOUNDATION. All rights reserved.