特集 遺伝子・タンパク質のファミリー・スーパーファミリー
5.発生・分化
誘導・制御因子
LIMドメイン蛋白ファミリー
古山 達雄
1
1大阪大学医学部第二解剖学教室
pp.439-440
発行日 1995年10月15日
Published Date 1995/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900959
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[構成員]lin-11,isl-1,mec-3,apterous,lmx-1,LH-2,Gsh-4,L3,Xlim1,2,3,Hrlim,Rhombotin,CRP,CRIP,zyxin,hic5,LIMK,ril,paxillin,LRG1など
概説
1988年,WayらによりC. elegansのtouch receptor neuronの分化異常の原因遺伝子としてmec-3が単離された1)。1990年Freydらにより,C. elegansのvulva前駆細胞の非対称分裂の異常の原因遺伝子としてlin-112)が,また同じ年Karlssonらにより,ラットインスリン遺伝子のエンハンサー結合蛋白としてisl-1遺伝子が単離された3)。これら三つの遺伝子は,ホメオボックスとそのN端側に特徴的なアミノ酸配列の繰り返し構造を二つもつことから,転写因子の一つのファミリーを形成していることが示唆された。このアミノ酸配列は(C-X2-C-X17-19-H-X2-C)-X2-(C-X2-C-X7-11-(C)-X8-C-X2-(C/D/H))で表され,三つの遺伝子の頭文字をとってLIMドメインと称されている。
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