特集 動物の行動機能テスト―個体レベルと分子レベルを結ぶ
6.サカナ
生殖行動
植松 一眞
1
1広島大学生物生産学部水族生理学研究室
pp.546-547
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425900828
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目標
魚類の生殖行動は多様であるが,多くの場合,産卵行動は,産卵準備の終わった(最終成熟あるいは排卵の完了した)雌に対する雄による追尾,次いで期を得た放卵放精と続く。産卵床などに卵を産み付ける種では,この間に産卵床の掘削や産卵基質の清掃などを行う。ここでは雌の性行動の誘起に関わるホルモンの探索法,特定の脳領域の電気刺激による特定の産卵行動レパートリーの誘起法,放卵放精に関わる筋の活動記録法などについて紹介する。これら生理学的研究の他に,魚の生殖行動を繁殖戦略の進化の見地から研究する学問分野もある。
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