Japanese
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特集 細胞極性の制御
極性輸送とRas関連タンパク質Rab8
The role of Rab8 in polarized transport
原田 彰宏
1
Akihiro Harada
1
1大阪大学大学院 医学系研究科 細胞生物学講座
pp.205-211
発行日 2012年6月15日
Published Date 2012/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425101286
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背 景
1.細胞極性とは
小腸などの消化管の内腔の表面を覆う上皮細胞は方向性(極性)を持ち,腸の場合は内腔側(食物が通る側)をapical面,血管が走る側をbasolateral面と呼ぶ(図1)。この二つの面は接着帯(adherens junction),密着帯(tight junction),デスモゾームからなる細胞接着複合体によって仕切られ,apical面,basolateral面の細胞膜には異なったタンパク質が局在する。また,脳,脊髄の神経細胞も極性を持ち,電気刺激を送る側の軸索(axon),受け取る側の樹状突起(dendrite)からなる。これらaxon,dendriteも細胞膜に異なるタンパク質を持つ(図1)。
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