Japanese
English
解説
MRIを用いてマウスの老人斑を見る
Visualization of amyloid plaques in living mouse brains using MRI
樋口 真人
1
,
西道 隆臣
2
Makoto Higuchi
1
,
Takaomi Saido
2
1放射線医学総合研究所分子イメージング研究センター分子生態研究チーム
2理化学研究所脳化学総合研究センター神経蛋白制御研究チーム
pp.145-152
発行日 2006年4月15日
Published Date 2006/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100219
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アルツハイマー病をはじめとする多くの神経変性疾患は,現時点では根本的な治療手段がなく,剖検脳の病理検査を行わない限り確定診断も不可能である。しかしながら,こうした診断・治療上の問題が,近年の脳アミロイド研究によって解決される見込みが示されている。脳アミロイドの沈着は神経変性と密接に結びついており,これを標的とすることが疾患の早期診断においても治療法の開発においても重要視されている。診断に関しては,アミロイド結合性低分子化合物の開発技術や生体脳画像技術を組み合わせることで,神経変性疾患の脳アミロイド病変,特にアルツハイマー病の老人斑を,生きた患者や疾患モデル動物で描出することが可能になりつつある。本稿ではMRIによる老人斑の検出法を中心に脳アミロイド画像化技術を紹介し,その有用性について解説する。
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