臨床に役立つ!東洋医学のパール&ピットフォール・7
【パール】外傷性疼痛には、治打撲一方をfirst choiceに!/【ピットフォール】救急分野・急性期の外傷性疼痛・血腫—「血」だけでなく「水」も評価せよ
入江 康仁
1,2
,
吉野 鉄大
,
鈴木 雅雄
,
寺澤 佳洋
1聖隷横浜病院 救急科(ER)
2聖隷横浜病院 漢方科
pp.1174-1175
発行日 2026年10月15日
Published Date 2026/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510360101174
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外傷による疼痛とは、打撲などに代表される血腫によるものや、切創や挫創、骨折などが含まれる。対応として創処置や固定、免荷を行いつつ、基本的な応急処置として、近年はRICE(rest、ice、compression、elevation)からPOLICE(protection、optimal loading、ice、compression、elevation)へと考え方が発展し、組織を保護しながら早期機能回復を目指すことが推奨されている。鎮痛薬としてはNSAIDsやアセトアミノフェンなどの内服薬、座薬、点滴を投与するが、患者層の高齢化に伴い、疼痛で立つこともままならず、ましてやシーネ固定をした際は帰宅後の自立生活が困難となることが危惧され、社会的入院を余儀なくされる場面も多いのではなかろうか?
また、損傷組織の炎症反応は組織修復に必要であり、NSAIDsが組織治癒へ与える影響については今も議論が続いている。そのなかで治打撲一方は、腫脹・疼痛・皮下出血の改善目的として用いられてきた。組織損傷の際には大なり小なり出血を伴い、局所の血流が停滞した状態を呈するが、これを東洋医学的には「瘀血」と捉え、それを改善する漢方薬を駆瘀血剤といい、その代表が治打撲一方である。
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