臨床に役立つ!東洋医学のパール&ピットフォール・6
【パール】鍼治療のデバイス「温故知新」/【ピットフォール】鍼の品質にも目を向けよ!
鈴木 雅雄
1
,
吉野 鉄大
,
寺澤 佳洋
1福島県立医科大学会津医療センター附属研究所漢方医学研究室
pp.1046-1047
発行日 2026年9月15日
Published Date 2026/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510360091046
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鍼治療のデバイスとエビデンス
鍼灸は、飛鳥時代に日本へ伝来し、1400年かけて日本独自の発展を遂げてきた。もともとは新石器時代の中国で砭石と呼ばれる黒曜石を代表する鋭い石を使った皮膚切開の鍼が作られ、医療器具として使用されていた。その後、中国では銅や鉄の製鉄技術の発展に伴い、金属製の鍼が作られるようになった。日本では飛鳥時代には現在使用される鍼の原型が作られており、江戸時代には管鍼というガイドチューブ付きの鍼が開発され普及していった。
現在、最も一般的な鍼治療のデバイスは、毫鍼という鍼である。諸外国と比べて日本の毫鍼は鍼先が松葉の形に似ていることから松葉型と呼ばれ、細径のため前述のガイドチューブが付いているのが特徴である(図1)。日本では太さ0.1〜0.3 mmまでの毫鍼が流通しており、正常組織の損傷を少なくするために、鍼先端が従来の松葉型よりも丸く加工されているものもある(セイリン株式会社製)。ゆえに刺す際の痛みが少なく、組織を割いて進むため、損傷も軽微である。近年、毫鍼を用いた鍼治療は、慢性疼痛を始め多くの疾患にエビデンスが示されている1)。
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