焦点
ドイツにおける慢性頭痛に対する認知行動療法―日本の看護実践との接点を探る
荒木 孝治
1
1大阪医科大学看護学部
pp.40-48
発行日 2011年9月15日
Published Date 2011/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1689100914
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痛みは身体的・心理的・社会的である
ドイツの臨床心理学では伝統的に頭痛、腰痛をはじめとした「痛み」についての実践的研究が盛んである*1*2。これらの身体的・心理的症状は、多くの人々がしばしば体験するものであるが、社会的要因と関連するともいわれ、慢性痛の経過をたどることも少なくない。
慢性痛は厄介な痛みである。原疾患があって、治療がその痛み(急性痛)に対し効を奏したとしても、しばらくすると痛みが再発し、少しずつそれまで効果のあった薬物が効かなくなる。
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