連載 訪問看護 時事刻々
今月の話題 グループホームの多様化
石田 昌宏
1
1日本看護協会政策企画室
pp.461
発行日 2000年6月15日
Published Date 2000/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688902175
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「本人の希望に配慮し,なるべく家庭生活に近いものに」.施設ケアのあるべき姿を問うたら,多くの人がこう答えるであろう.しかし,わずかな職員数で名前すら覚えきれないほど多くの高齢者をケアしていると,この言葉と現実に遠い距離があると意識せざるを得ない.
こうした中,「施設からグループホームへ」という動きが加速している.グループホームが介護保険の居宅サービスの給付対象となり,世に認知されたからであろう.介護保険でいうグループホームは,定員5人から9人で,個室の居室,居間,食堂,浴室などを備え,痴呆性老人が共同生活をする住居である.施設ではなく住居なので,老人にも掃除や食事の用意などの役割がある.共同生活なので気づかいも求められる.人との密な触れ合いがあり喜怒哀楽を感じる機会も多い.
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