米国短報
在宅ケア産業への逆風と利用者
Scott 渡辺 由佳里
pp.322-323
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901806
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米国人の健康管理の笑えない実態
米国での最近の流行は“Fatfree”(無脂肪)です.心臓疾患などの成人病での死亡率が依然として増加傾向なので,政府,マスコミを挙げて「肥満解消」「高脂血症回避」の“Fat free”啓蒙キャンペーンが行なわれているからですが,レタスにFat Freeと大きく表示するのはどうかと思います.ひどいのになるとキャンディーのように砂糖が含まれていても脂肪が含まれていないのが当り前のものにまで“Fat free”と表示して無知な消費者を欺こうとしています.
日本人の私には驚きですが,米国には“Fat free”だとカロリーが低い(食べても太らない)と誤解し,安心して沢山食べてしまう人がけっこう存在するのです.ほかにもまだまだ「米国人の健康に関する知識レベルはこの程度なのか」と驚くことはあります,例えばアスピリン.これは血液凝固を妨げる作用があるため,心筋梗塞の予防に効果があることはテレビコマーシャルのために米国ではよく知られています.
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