特集 精神訪問看護の基本を学ぶ
精神訪問看護の基礎
田中 美恵子
1
1東京女子医科大学看護学部
pp.6-11
発行日 2002年1月15日
Published Date 2002/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901389
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はじめに
訪問看護は,精神障害者の地域生活の維持に非常に大きな力を発揮するものであり,精神障害者のノーマライゼーション促進のための重要な役割を担っている。
近年,精神保健医療の地域化を背景に,精神障害者への訪問看護が次第に広まりつつある。当初は精神病院からの訪問看護が主流であったものが,1994年の健康保険法等の改正によって訪問看護ステーションからの精神障害者への訪問が認可されたことにより,訪問看護ステーションからの精神訪問看護も活発化の兆しを見せ始めている1)。一方で,1994年の地域保健法の成立,1999年の精神保健福祉法の一部改正を受けて,これまで保健所を主体として行なわれてきた精神保健福祉サービスが,2002年4月からはより身近な行政機関である市町村保健センターに移管されることになっている。これにより,従来より行なわれてきた保健所からの訪問指導に加え,市町村からの訪問も今後盛んになっていくものと予想される2)。
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