訪問看護婦のつぶやき・3
システムあって魂入らずのキケン
摩訶不思議
pp.217-221
発行日 1996年5月15日
Published Date 1996/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688901158
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◎ああ,ニッポン
この雑誌が出るころには介護保険法案も国会に上程されているかもしれないと思いながら書いているのですが,まあこのギョーカイのこのごろときたら,介護保険の思惑なんでしょうね,「MDS」だの「ケアプラン」だの「ケアマネジメント」だのと騒がしいこと.みなさん目の色変えて浮足立ってるみたい.お金が動くって大変なことなのね.もっとも,この雑誌にしてもそのへんの“売れ線”ねらって創刊されたんでしょうし.
でも,地域で質の高いケアを提供しようと努力している少数(!)の人たちにとって,そういうことって大事なのかというとあんまりそうじゃない.別に私がその少数の1人ってわけじゃないけど,地域ケアの実態って何だかそれ以前のレベルなんだな.マンパワーの頭数をそろえたり,施設の数を増やしたからってそう簡単にケアの質が向上するなんて思えない.まあ,いろんなサービスが参入して競合することで利用者にとっての選択の幅が広がるんならそれはそれでいいんだけど.
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