連載 Hallo! ポジティヴヘルス オランダ生まれの“健康”の新概念・第2回
ポジティヴヘルス志向の実践に迫る①
川田 尚吾
1
1筑波大学健幸ライフスタイル開発研究センター
pp.66-71
発行日 2023年1月15日
Published Date 2023/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201947
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
今回からポジティヴヘルス志向の実践の在りようを紹介したいと考えています。ただ、それを私だけで言葉にするのは難しくもあります。というのは、専門職側だけでなく、専門職によるサポートを活用した側の言葉もなければ、その在りようを明確に描き出せないと思うからです。もとより、医療やケアの関わりは、専門職によるサポートを活用した側の言葉を軸に語られるべきでしょう。特にポジティヴヘルスは、「本人主導」が強調された概念であるという点で、本人がポジティヴヘルス志向のケアを通して何を発見し、何を感じたのかが欠かせない要素になると考えています。
そこで、「ポジティヴヘルス志向の実践ができた」と私が思うケースについて、私と当事者ご本人および家族の方が編集部のインタビューに応えるという形で、ともに経過を振り返ってみることにしました。この形をとれば、専門職側と専門職のサポートを活用した側の両者の声を拾うことができ、ポジティヴヘルス志向の実践の輪郭を描き出きだせるのではないかと思います。
Copyright © 2023, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.