書評
『在宅ケアのための判断力トレーニング—訪問看護師の思考が見える』|私たち訪問看護師は何を大事に判断しているのか
佐藤 直子
1
1東京ひかりナースステーション
pp.513
発行日 2022年11月15日
Published Date 2022/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688201927
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暗黙知を形式知へ
これまで訪問看護師たちが培ってきた訪問看護の思考スキルは表現しにくく、長い間、暗黙知として細々と一子相伝のように受け継がれてきたように思う。その暗黙知を読み取れず、訪問看護師として一人前になるのをあきらめた人もいただろう。もしくは、ばっちりそのスキルを身に付けながらも「私は訪問看護をなんとなく理解しているだけだ」と思い続けるベテランもいるのではないか。本書はその暗黙知を研究会メンバーと検討を繰り返すという手法で形式知に昇華させる試みである。
本書では、在宅ケアを行う看護師が身に付けたい思考スキルについて7つのポイントがステップとして紹介されているが、必ずしも一方向に進むものではなく、むしろ在宅ケアを考えるときの行動指針が随所にちりばめられている。
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