特集 私を変えた!認定看護師教育課程
【各認定教育課程の今】
―兵庫県看護協会―看護実践を振り返り、成長し続ける認定看護師を
多留 ちえみ
1
1兵庫県看護協会訪問看護認定看護師教育課程
pp.296-297
発行日 2011年4月15日
Published Date 2011/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688101843
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在宅ケアにおける複雑性に対応できる実践家が求められる
訪問看護師には、①フィジカルアセスメントの力(生命を維持する力を見極め、危険を回避できること)、②ケアマネジメントの力(対象の状況をアセスメントしてケア方針を決定する)、すなわち本人の生活習慣や価値観を尊重した生活過程を整えること、③コミュニケーションの力(本人や家族のケア方針について合意形成していくこと、さらには在宅ケアチームの専門職との合意形成をしていく力)が求められる。そして、訪問看護における対象者は、さまざまな慢性疾患を有し、さまざまな成長発達過程にいる療養者とその家族である。訪問看護師には、彼らが生活している場に出向き、彼らが経験している種々の健康問題に対して看護の専門性を発揮しながら、柔軟に対応していくことが求められる。
価値観が多様化する現代において、在宅療養者が抱える健康問題は、ますます複雑性を増し、また、医療者を取り巻く現状も多様化している。そのような現状の中で、特に訪問看護認定看護師には、これらの複雑性に対応可能な実践家としての役割が期待されている。
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